競馬の番組は距離やコースの他に季節ごとの馬場状態の変化、構成メンバーによって様々な違いを演出します。陸上のトラック競争の様に同一条件で行われれば、純粋に能力の比較ですみますが、競馬はそうは行きません。実は構成メンバーやコースによってはっきりと有利不利が現れます。これを「レース・アドバンテージ」と呼びます。
「レース・アドバンテージ」の基本的な考え方は展開、コース、馬場状態、各馬の脚質構成などの要素がどの馬に有利に働く、どの馬に不利に働くかを出来るだけ分かりやすい形にしたものです。私が、「レース・アドバンテージ」の考えに行き着いたいきさつとして、スピード指数上位馬の内、どの馬を軸にすればよいのだろう?
はたまた、どの馬が要らないのだろう? という疑問からでした。
競馬をある程度やっていれば、すぐに有力馬を6頭くらいまでに絞ることが出来ると思います。これは何も指数系理論を使っていなくてもそうです。でも、馬券の巧拙はここから先で決まります。あがった有力馬をさらに選別し、どのような組み合わせで買うか?
ここに大きなポイントがあるのです(ちなみに、私はこの辺がすごく下手で、縦目を良く食らいます…笑)。 「レース・アドバンテージ」は適性の1つと受け取ってもらっても構いません。ただ、一般的な適性と異なる所は、その馬の適性にのみ着目したのではなく、構成メンバーとの比較により有利、不利を決める点です。
尚、処理を簡単にするためにコース、馬場状態から受ける有利不利も「レース・アドバンテージ」に含めてますが、実際にはコースの不公平から受ける「コース・バイアス」です。
「レース・アドバンテージ」は基本的に次のような要素から成り立っています。
- 適性ペース…馬のマイペース、力を出せるペース
- 脚質比率……脚質の比率
- 前残り、差しが決まるコース(馬場)……コースバイアスです
- 優勢脚質……コース毎に最後の直線で有利になる流れ(瞬発力勝負、持続力勝負)。コースバイアス
これだけです。たった4つの要素からレースの流れが有利に働く馬、不利な馬を見分けます。これもひとめでアドバンテージのあるなしを判断するために、アドバンテージがある項目については○、ない項目は無印。不利に働く項目は×をつけて表にしましょう。混乱を避けることが出来る様になりますよ。では、1つ1つ説明していきましょう。