なすの馬券術

前残り、差しが決まる馬場
(レース・アドバンテージ)

  これは厳密に言えば、コースの有利不利なので「コース・バイアス」です。でも便宜上「レース・アドバンテージ」に含めます。 コースにはその形状や距離、馬場状態によって差しが決まりやすいのか、前残りしやすいのかにわけることができます。当然前残り馬場では逃げ・先行馬が有利で、差しが決まりやすい馬場なら差し、追い込み馬が有利です。
  前残りか差しが決まりやすいかの判断は出来るだけコース形状でやった方がいいでしょう。前日の馬場状態から前残り馬場等を判断しても良いのですが、馬場は急激に変化することがあるので鵜呑みにするのは危険です。前日雨が降っており、その日もまだ降り続いているようなら、前日の馬場は参考になります。急速に天候が回復した場合には、過去の傾向を見たほうが誤差が少なくなるでしょう。 尚、前日と日曜午前の馬場傾向を発表した、「今週の馬場速報」のコーナーもありますので、興味のある人はどうぞ。

そのやり方ですが、いたって簡単。以下の手順で判断します。
  1. 予想しようとしているレースと同じコースのデータを呼び出す(開催情報でなく、コースデータ)。
  2. 脚質別の連対率を記入する(各馬の脚質の横にある数値=逃げ○% 先行△%…と枠順にこだわらず、脚質毎にまとめられた数値)
  3. 開催情報を開き、同じトラックの脚質別連対シェアを記入する。
  4. 開催情報の逃げ先行馬の連対脚質シェアとコースデータの脚質シェアを比較し、開催情報に書かれているデータのほうが、連対シェアが高くなっていれば前残り。そうでなく差し馬の方が高くなっていれば差しが決まりやすい馬場。
  では、前残り馬場がレース結果にどのような影響を及ぼしたかを2000年のオークスを例に説明しましょう。 オークスと言うレースは本来差し追いこみが決まりやすいレースです。これは過去5年の成績を見ても明らかです。2000年のオークスはどうだったのでしょう? 結果表を見てください。

2000年5月21日(日) オークス G1 東京 芝2400m 馬場状態 稍重
着順 馬番 馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 着差 脚質 通過順位 上がり 人気
1 5 シルクプリマドンナ 牝4 藤田伸二 55 02:30.2 先行 7-7-6-6 34.9 1
2 12 チアズグレイス   牝4 松永幹夫 55 02:30.2 クビ 差し 5-3-3-3 35.0 5
3 16 オリーブクラウン  牝4 高橋亮  55 02:30.4 1 1/2 逃げ 2-2-2-2 35.4 16
4 2 レディミューズ   牝4 岡部幸雄 55 02:30.5 1/2 先行 1-1-1-1 35.6 11
5 8 グランパドドゥ   牝4 河内洋  55 02:30.5 クビ 差し 9-12-11-11 34.9 2
6 1 サイコーキララ   牝4 石山繁  55 02:30.7 1 1/4 先行 3-3-3-3 35.5 4
7 9 サニーサイドアップ 牝4 後藤浩輝 55 02:30.8 1/2 差し 12-12-14-11 35.2 10
8 4 マニックサンデー  牝4 武豊   55 02:30.8 クビ 逃げ 5-6-8-8 35.4 6
9 3 フューチャサンデー 牝4 横山典弘 55 02:31.0 1 1/2 差し 9-10-11-8 35.6 7
10 7 スギノフォルモーザ 牝4 的場均  55 02:31.1 1/2 差し 12-12-11-11 35.4 17
11 10 バイラリーナ    牝4 小林淳一 55 02:31.2 クビ 差し 17-16-17-16 35.4 8
12 18 マヤノメイビー   牝4 四位洋文 55 02:31.2 差し 18-16-14-11 35.6 3
13 14 カリスマサンオペラ 牝4 和田竜二 55 02:31.3 3/4 先行 8-7-8-8 35.9 12
14 17 ジョーディシラオキ 牝4 武幸四郎 55 02:31.7 2 1/2 逃げ 16-18-18-18 35.7 15
15 11 フサイチユーキャン 牝4 千田輝彦 55 02:31.7 クビ 先行 9-7-6-6 36.4 9
16 13 グロウリボン    牝4 田中勝春 55 02:32.6 5 先行 12-15-14-16 36.8 18
17 15 サマーベイブ    牝4 吉田豊  55 02:33.1 3 先行 12-10-8-11 37.5 13
18 6 リビングデイライツ 牝4 中舘英二 55 02:33.5 2 1/2 逃げ 4-3-3-3 38.4 14
  1,2着馬は人気,実力どおりと言って言いでしょう。むしろかなりついた組み合わせです。この結果で注目点は、3,4着に入った16番人気のオリーブクラウンと11番人気のレディミューズです。両馬ともに人気薄でありながら好走。これは前残り馬場とスローペースが味方した結果です。 尚、この「レース・アドバンテージ」は差し馬と先行馬、どちらを軸に考えるかと悩んでいる時に有効です。

■注意 Warning!!

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  • ナスの馬券術は復習(失笑馬券劇場)と合わせるとより効果的です。
  • この馬券術はまだまだ開発中のため、予告なくここの内容を書きかえることがあります

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