DIYしよう! EXCELでDIY

Excelで競馬分析をしよう    
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■ワークシートの分析プログラムを作ってみる

   既製のソフトでは満たせない個人的な疑問を解消する。Excelを競馬に活かせないかと考えた人の多くは、そう思っておよそ競馬とは無縁のソフトを立ち上げた事でしょう。実際この記事を読んでいる皆さんもそうだと思います。
 これまで自分の疑問を解消するための下地を作ってきました。今回からは実際にプログラミングコードを作りながら、競馬に活かせるExcel、個人的な疑問を解消するための分析術に移りましょう。

■なぜ既製のソフトではいけないのか?

 競馬予想ソフトやデータベースは、VectorやJRA-VANなどのサイトを訪れればいくらでも目にする事ができます。それでもわざわざ苦労して自分で作る意味は? そんな事は言うまでも有りませんね。今世の中に出まわっているソフトに満足できないんですね? これは極当然のことだと思います。競馬というゲームは、目的(馬券を当てて金を儲ける)は同じでもそこに至るまでの過s程が、人によって千差万別です。だから、全てのひとが「このソフトさえあれば他に何もいらない」と言いきれるソフトが存在しないのです。ないなら作る。ないから作る。
  しかし、どんな種類の競馬ソフトを作ろうとも、分析加工の元になるデータが必要になります。

■データソースは何がいいか?

 分析や予想をするソフトをつくる上で欠く事の出来ないデータ。最終目標が馬券を当てることにある以上、データがいいかげんだと全てが無駄になります。どのデータを扱うかを決める前に、データソースの種類をみてみましょう。

【インターネットにあふれる様々なデータ】
 ネットには実に様々なデータがあふれています。それは私のような素人が作ったデータから、競馬に携わるマスコミが作ったもの、主催者JRAが提供しているデータまで様々です。これらネット上で得られるデータは、ホームページ上で見るために作られているため、HTML形式で書かれているものが大半です。
  • ほぼ無料でデータを取得できる
  • 必要なデータは自分で集めに行かなければいけない
  • 個人のページには誤りが潜んでいることを前提に
  • HTMLの構造を理解し、適切な前処理を必要とする
【競馬ソフトが出力するCSV形式のデータ】
  Targetやスーパーパドックをはじめとする主要な競馬ソフトは、CSV形式のファイルを出力できます。CSV形式はメモ帳などのテキストエディタで見ると、文字列や数値がカンマ(,)で区切られたデータの集合体です。見た目には普通のテキストと変わりありませんが、データとデータの境目がカンマ(,)で区切られているため、他のソフトで扱うには非常に都合のよい形式なのです。もちろんExcelでも読めます。
  • データを出力する競馬ソフトが別途必要
  • データとデータの区切りがはっきりしているため、他のソフトで読みこみやすい
  • 2次加工に向いた形式
【JRA-VANや競馬道ONLINEが提供するデータ】
  予想・データベース系の競馬ソフトを1つでも動かしている人にはもうお馴染みのデータですね。有料ですが、毎週欠かさず更新され、パソコンソフトで処理することを前提にデータフォーマットが決められています。必要なデータの大半を得る事ができます。
  • 有料だが、競馬新聞が作れるくらいに緻密なデータが得られる
  • パソコンソフトで読み込むことを前提に作られているので、きちんとしたフォーマットが決まっている
  • Excelで読みこむにはちょっと労力が必要
JRA-VANホームページ    http://www.jra-van.ne.jp/
競馬道ONLINEホームページ http://keibado.cplaza.ne.jp/index.html

ざっと挙げるだけでも3種類の方式があるわけですが、今回はデータの取り込みの容易なCSV形式のファイルをデータソースに取り上げます。

■Targetの成績検索で出力したCSVファイルをExcelに読みこませよう

   Targetの出力したCSVファイルをExcelに取り込む方法は、[初級]「3歳馬のコース別上がり3Fタイムを分析する」でも取り上げています。でも、ここは上級編らしく、分析用に用意したワークシートに自動的に取り込む様にしましょう。
 いつも同じワークシートにデータだけを変えて取り込むメリットは、同じ分析処理を何度も使いまわせる点にあります。初級編や中級編で扱ってきた分析方法は、ちょっとしたデータを手軽に分析するには向いています。でも、予想ソフトやデータ分析ソフトのようにデータだけを変えて、毎回毎回同じ処理をする際には非常に効率が悪いですね。だから、自動的にデータをワークシートに取り込む作業は、非常に重要です。

 ファイルを呼び出す場合、一番初めにやらなければならない事は読みこむファイル名を指定してやることです。処理を簡単にするならファイル名を固定にするべきでしょう。でも、より汎用性の高いプログラムを書くのであれば、ファイル名はその都度指定できた方が便利です。Windowsでファイルを開く際には、ダイアログボックスを使うのが一般的です。ダイアログボックスとはファイルを開きたい時や、名前をつける際に表示されるウィンドウのことを指します。

VBEを起動してコードを入力
図1.Visual Basic Editorを起動したところ

ファイルを開くダイアログボックス
図2.ファイルを開くダイアログ

 取りあえず、ファイルを読みこむプロセスをお見せしましょう。VBEを開き、Sheet1をダブルクリックしてコードエディタを開いてください。そこに以下のコードを入力して、実行してみましょう。

List1.ファイルを開くダイアログを表示してファイルを読みこむ

		Public Sub TEST()

    			Application.Dialogs(xlDialogOpen).Show

		End Sub

 ファイルを開くダイアログボックスが表示され、選択したファイルが新しいワークシートに読みこまれましたね? データをExcel上に移せたら後は入れ食いです(笑)。

次回はさらに細かい説明をしながら、データを写す際のポイントをかいつまんで解説しましょう。

 
 

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