ハンデの考え方 |
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ハンデ戦に限らず、別定戦においても斤量の問題が絡んでくる。斤量とは馬に課される負担重量を指し、一般的に過去の競争成績、獲得賞金により決められる。つまり能力判断の1つの材料とも言える。
実力差のあるもの同士が同じ土俵上で比較される場合、公平を期すために一方にハンデを与える。分かりやすい例を挙げるとゴルフがある。ゴルフではより下手なプレイヤーに対し、スコアから自動的に引くことが出来るハンディキャップが与えられ、より技量の高いプレイヤーとの格差を減らしている(ゴルフはスコアが低い方が良いため)。 競馬は本質的には能力検定であるため、公平な形で優劣を決するべきだが、それではG1馬と条件馬がいっしょに走る機会があった場合に勝負をする前から結果がわかってしまい、賭けが成立しない。そこで、ゴルフのようなハンデをつける必要がある。 徒競争の場合、距離差、タイム差をつける方法がより公平なやり方であるが、コースレイアウトや馬の気性の関係から実行しにくい。そこで、斤量=つまり負担重量に着目した。物理法則から考えても、重さが速度に影響を与えるのは証明されている。 例えば、あなたが特定の場所で走る場合、何も背負わずに走るのと、重い荷物を持って走る場合ではどちらが速く走れるかと考えれば理解しやすいと思う。 ゴルフの場合は、能力の劣っているプレイヤーに有利になる条件を与えていたが、競馬の場合は逆に能力の高いものに不利な条件を与えバランスを取ろうとしている。 ここで、斤量1kgにつき何秒走破時計が変わるかと言う問題に行き当たる。一般的には1kg=0.15秒であるが、これは距離などによっても異なる。また、馬体が大きい馬ほど負担できる重量が多くなると言う傾向もある(一般に馬格の大きい馬ほど、筋力があるから)。そして、この斤量が実際に効果が出始めるのは52kg以上といわれている。それ以下はいくら軽くしても速度に与える影響は少ない。 また、斤量が52kgよりも重くなると、走破速度が徐々に遅くなってくるが、どの重さまで耐えられるかは個々の馬によって異なる。 つまり、54kgまでは普通に走れる馬と、58kgを背負っても平然と走る馬がいるとも考えられる。 ハンデ戦を予想する場合、どうしてもトップハンデ(最も斤量の重い馬)と軽量ハンデ(最も斤量の軽い馬)に目が行きがちだが、この際各馬の斤量差は無視しても良い。 というのもハンデ戦の斤量は、直線で横一線になるように調整されているのが原則。だから、斤量の重いAと言う馬は、斤量の軽いB馬よりも不利。と考えるのも無理はないが、負担できる斤量が個々の馬により異なるのだから、ハンデ戦の考え方としてはあまり正しくない。 正しいハンデ戦の斤量の捕らえ方は、その馬が普通に走れる斤量に対し、今回背負わされている斤量がどの位重いのか? あるいは軽いのかによる。 普通に走れる斤量の解釈は人によりまちまちであると思うが、私の解釈はこうである。
2000年7月9日 第4回東京8日目 G3 七夕賞
人気のダイワテキサスらは耐荷重に対し、今回の斤量が同等の評価だったため、今回の斤量が負担にはならなかったが、恩恵を受けているわけでもなかった。 |
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