なすの馬券術
馬券術向上へのアプローチ

 いよいよ最終段階。待ち望んだ(?)「馬券術向上へのアプローチ」について触れます。具体的な方法論に入る前に、そもそも「馬券術向上」とは何を指すのかをまとめておきましょう。これを読まれているあなたは、恐らくご自分が愛用している馬券術=予想方法があると思います。私は何も自分の馬券術を皆さんに押し付けるつもりはありません。この「結果分析編」で最も重要な事は、レース結果分析=復習により、自分の予想のどこが抜けていたのか、どこを見落としていたのかを再確認し、次回の馬券にその反省を反映することです(失笑馬券劇場で言う所の教訓です)。
 つまり、自分の馬券術に反省点をフィードバックさせる方法を「馬券術向上へのアプローチ」としているわけです。便宜上、私が実践している反省点=教訓のフィードバックのやり方を述べます。

 また、「馬券術向上へのアプローチ」はレース当日にやるものじゃあありません。さすがにそこまでやっていたら、時間がいくらあっても足りないし、何よりも皆さんの気力が萎えてくるでしょう。このプロセスはレースの無い日に、ちょっと時間が出来た時に行うものです。理想を言えば、次回馬券を買う前にやった方がいいでしょう。

1.レースの結果分析のメモを読み返す

 結果分析の際に取ったメモは、予想と結果のギャップを埋める重要なアイテムです。その中には、その日あなたが最も痛感させられたことや、見落としていた点が書かれている筈です。それらを無駄にしないためにも、そのメモの中で最も大きな反省材料をピックアップしてください。ピックアップした反省材料を次回の予想の際に活かします。
 予想に活かす場合には、反省点をしっかりと頭に叩き込む必要があります。

  • 分かりやすい場所にメモを貼っておく
  • パソコンのモニタに付箋にして貼っておく
  • 手帳などにメモをしておく
  • 新聞の横にメモを置いて、繰り返し眺める

方法は問いません。あなたにとって最適と思われる方法を使ってください。特に悔しい思いをしたレースでは、恨みつらみや悔しさを口にする前に、メモと配当金の書かれたレース結果を眺め、頭に刻み込みましょう(笑)。

 ここで重要な点は、1レースに付き1点だけを取り上げることです。いろいろ気づいたこと、反省点もあるでしょうが、特に重要な1点を集中的に叩き込むことにより、確実に自分のものにします。あれもこれもと手を出すと、結果的には何も身につかなくなります。

2.過去のメモを馬券術に昇華させる

 分析メモを馬券予想のプロセスに組み込む方法についてお話しましょう。
 レースの結果分析の際に取ったメモはいつしか膨大な量になります。分析メモは確かに貴重な財産となりえますが、整理されていないメモは活用されることなく、そのままゴミ箱行きになります。かといって、レース事にメンテナンスするのでははっきり言って面倒。よほど几帳面な人でもない限り長続きはしないでしょう。

 そこで、メモを整理し、簡単に馬券術向上に結びつける方法を紹介します。 まず、メモの内容を読み返し、同じような内容ごとに分類します。すると同じようなケースのメモが複数あることに気づくでしょう。もし、同じような内容のメモが見つからなければまだまだ蓄積不足です。しっかり結果分析をして、メモを溜めてください(笑)。
 すでに多くのメモが溜まり、同じようなメモごとに分けられるなら、あなたの馬券術がレベルアップするチャンスです。

 競馬の予想と言うのは、多少の差こそあれ同じようなプロセスを知らず知らずのうちに繰り返しています。予想プロセス=馬券術はあなたが、どのようなファクタをどのようにチェックしているかということなのです。時計、展開、人気、パドック…。それだけファクタが多くなれば、チェック項目が多くなり、予想のプロセスも長くなります。
 では、スポーツ新聞とTargetを利用している一般的なユーザーを例にとって見ましょう。彼の予想プロセスは以下の様になります。

  1. スポーツ新聞の馬柱をざっと眺め、勝負レースを探す
  2. Targetのタイムランクを出し、タイムランク上位の馬をチェックする
  3. チェックした馬のタイムを新聞に書き込む
  4. 新聞の印と指数を見比べ、美味しい馬をピックアップする
  5. ピックアップした馬を4頭まで絞り、4点ボックスで買う

 彼のプロセスはいたって単純です。決め手はTargetの出力するタイムランク=補正タイムのランキングと、新聞の印のつき方です。Targetの補正タイムは馬の能力、力関係を見るのに役立ち、新聞の印は人気のばらつきや勝負度合いを知るのに役立ちます。それらのバランスを取り、妙味のある馬の組み合わせをBOXで買うのが彼の流儀のようです。
 どうですか? こう書くと、あなたの予想にも一定のルールがあるのではないでしょうか? ピンとこない人は、是非一度自分の予想プロセスを紙に書き出してみてください。

 さて、ここで先ほどのメモに話は戻ります。同じような内容のメモはずばりあなたの予想プロセス(馬券術)の穴を指摘しています。馬券の取りこぼしの多い人はそれだけ大きな穴があいているということです。ここまで書けば、勘のいい方は気づかれたかもしれませんが、メモに書かれた内容を予想プロセスに組み込むのが目的です。こう書くと話が見えてこないかもしれませんが、難しく考えず、下の例を見て自分のプロセスに組み込んでください。

メモ No.1「指数上位でも、新聞にまったく印のついていない馬は危険」

「新聞にまったく印のついていない馬は削除する」

メモ No.2 「人気薄の逃げ馬には注意」

「人気薄の逃げ馬がいた場合、必ずBOXに加える」

 これらを踏まえた予想プロセスを書き直すと以下の様になります。

  1. スポーツ新聞の馬柱をざっと眺め、勝負レースを探す
  2. Targetのタイムランクを出し、タイムランク上位の馬をチェックする
  3. チェックした馬のタイムを新聞に書き込む
  4. 新聞にまったく印のついていない馬を削除する
  5. 新聞の印と指数を見比べ、美味しい馬をピックアップする
  6. 人気薄の逃げ馬がいた場合、必ずピックアップし、買い目に入れる
  7. ピックアップした馬を4頭まで絞り、4点ボックスで買う

 この様にたびたび反省点として分析メモに挙がる項目については、あなたの馬券術の予想プロセスに加え、忘れないようにしましょう。人間が習慣性の動物である以上、どんなに高度な思想を取り入れていても、上記の方法は有効だと思います。


 長々と書き連ねた「結果分析編」も一応ここで終了します。私の方法論が万人に受け入れられるとは思いませんが、多くの方の手助けになることを願ってやみません。

■注意 Warning!!

  • ナスの馬券術に書かれている馬券術を利用し、馬券をはずし経済的、精神的損害を被っても当方には一切責任はありません。馬券は個人の責任において、購入してください。
  • ナスの馬券術は復習(失笑馬券劇場)と合わせるとより効果的です。
  • この馬券術はまだまだ開発中のため、予告なくここの内容を書きかえることがあります

HOMEMENUBACKNEXT